リハビリテーションとは、具体的にどういったことなのだろうか?

病院においては、リハビリテーション=退院支援となり、その退院先がその人の社会となる。
そして、その社会とはその人の生活における自由度の違いとなって現れる。
例えば、入院前から自宅で生活しており、退院後も自宅復帰できたとしよう。
入院前は、趣味がカラオケで週2回カラオケ教室に通い、友達との交流やストレス発散ができ、
近くのスーパーまで買い物もできた。
しかし、退院後はカラオケ教室に通うことができなくなり、買い物も家族が週末に買ってくる生活となった。
この場合は、自宅復帰できたものの、生活範囲の狭小化が自由度の低下となって現れる。
一方で、入院前は自宅であったが、一人暮らしが困難となりグループホームへの退院となったとする。
この場合は、入院前とは社会そのものが異なることに加え、おそらく自由度の低下も免れない。
さて、
ここで退院先が決まるのには、大きく2つ要因がある。
1つは、
病前との機能の違い、すなわち障害の程度
もう1つは、
その人を取り巻く環境(家屋環境やマンパワーそして、経済状況など)
この2つによって、退院先が変わってくる。
例えば、
重度の障害であっても、その人を取り巻く環境が整っていれば、自宅という社会に復帰できるし、
軽度の障害であっても、その人の取り巻く環境が整っていなければ、施設という社会に復帰することとなる。
理学療法士にとって、リハビリテーションを円滑に行うためには、
①障害の程度を早期に見極めること。すなわち機能予後を見極めること。
理学療法士にとっては、基本的動作能力の機能予後を見極めることである。
②その人を取り巻く環境について情報収集し、①と合わせて統合や評価を行うことである。
そして、
③①・②から考えられる生活をあらゆるサービス(介護保険におけるサービスや公的サービスなど)を駆使し、
退院後の社会において、
1日の過ごし方をマネージメントすること。
それができたら、
1週間の過ごし方をマネージメントすることである。
ここでのポイントは、
毎日、必ずすることと、毎日、必ずしなくても良いことを分けること。
例えば、毎日必ずしなくちゃいけいないことは、食事と排泄と歯磨き(と整容と更衣)。
毎日、必ずしなくてもいいことは、入浴(と整容と更衣)。
そして、余りある余暇時間の過ごし方を共に考えていくこと。
そのためには、その人をよく知ることと新しい生活様式や自由度の低下の中で、新たな生きがいを見出すための信頼関係を築き、支援すること。
私たちは20分以上マンツーマンでその人と接し、退院支援で最も大切な基本的動作改善のプロフェッショナルであり、様々なサービスの知識を持ち、その機能を維持するための自主トレを提案することのできる職種なのだから。